シナプス密度と年齢の関係

皆さんは「年齢を重ねたら物覚えが悪くなった」と感じたことはありませんか?

 

「若者には新しいことでは勝てない」と考えている中年の方も多いでしょう。

 

それは本当なのでしょうか?

 

今回はそれを「シナプス密度と年齢」のグラフを用いて説明します。

単純な動作は0~15歳までに習得せよ

 

まずはこちらのグラフをご覧ください。

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こちらは、シカゴ大学の神経生物学者であるP.ハッテンロッシャーによって調査された「シナプス密度と年齢」についてのグラフです。

 

0~5歳にかけてシナプス密度は増加し、5歳でピークを迎えます。

 

そして5~15歳にかけて密度は減少し、15~70歳に安定します。

 

その後は、死を迎えるまで徐々に減少します。

 

このグラフから分かることは、0~15歳こそ最も技術を習得することに最適なタイミングであるということです。

 

では「子どもの頃にゲームをたくさんしないと上手になれないのか?」と思う方もいらっしゃると思います。

 

実は、そうではないのです。

 

ゲームというのは複雑な動作なので、先に他の単純な動作を習得しておく必要があります。

 

その単純な動作の習得を0~15歳にすべきです。

 

これを「準備性(レディネス)」と言います。

 

準備性については次回説明します。

 

おじさんも新しいことに挑戦すべき

 

他に見て取れることは、15~70歳のシナプス密度はほぼ同じということです。

 

つまり、新入社員程度の若者と中年社員では物覚えに大差がないことが分かります。

 

新しいことにチャレンジできるのは若者の特権ではないのです。

 

おじさんと呼ばれるような中年の方々こそ、今までの経験を生かし新しいことにチャレンジしていきましょう。

 

 

 

次回は「準備性と臨界期」についてお話します。